2019/04/04
任意売却は弁護士に相談すべき?専門家が必要になるケースと相場まとめ
住宅ローンが払えなくなったから売却しないといけない・・・
いろいろ調べて出てきた『任意売却』という売却方法。
- 任意売却には弁護士が必要なのか?
- 任意売却で弁護士に依頼する時にかかる費用がわからない
この疑問が解決できずに、任意売却への一歩を踏み出せない!
こんな風に悩んでいる人は多いのではないのでしょうか?
この記事では、任意売却には弁護士が必ず必要なのか?専門家が必要になるケースのご紹介と気になる弁護士費用の相場を書いていきたいと思います!
この記事はこんな人におすすめ
- 住宅ローンの支払いが難しくなってきた
- 任意売却を検討している
- 弁護士費用がどのくらいかかるのか相場を知りたい
任意売却に弁護士は必須ではない
実は、任意売却をする際に弁護士は必須というわけではありません。
なぜならば、任意売却は普通の売却と変わらないからです。
住宅を通常通り売却する際に、弁護士が登場することはありませんよね?
通常の物件の売却と違う点は、任意売却専門業者である不動産会社に相談するべきだ、ということです。
弁護士が必要ではない人
- 任意売却によって住宅ローンの残債が完済できる人
- 任意売却で住宅ローンの残債があっても、自力で返済できる人
弁護士などの費用が必要になるのはこんなケース
ただし絶対に弁護士が必要ないというわけではなく、以下のケースでは依頼する必要があります。
- 任意整理
- 個人民事再生
- 自己破産
上記3つの共通点をわかりやすく言うと、借金が多すぎて何らかの整理が必要だということですね!
では、具体的にどういうことかを見ていきましょう。
任意整理
任意整理とは・・・
債権者(金融機関など)に代理で交渉することで住宅ローン以外の返済額・返済方法を見直してもらうことです。
住宅ローン以外にもローンを抱えている人向け。
債務者本人でも交渉は可能ですが、専門知識が豊富な弁護士(※司法書士でも可)などが交渉することで、交渉の成功率をあげることができます。
交渉の内容としては住宅ローン以外の債務を圧縮し、住宅ローンの返済を可能にすることです。
つまり、住宅ローンはそのまま払い続けなければならないのが特徴です。
その他の債務を圧縮しても、住宅ローンの支払いが難しい場合は任意売却に進みます。
※司法書士は、法務大臣の認定を受けた『認定司法書士』であれば、140万円を超えない債務の範囲で代理人としての交渉が可能です。基本的に弁護士よりも費用が安くなります。
個人民事再生
個人民事再生とは…
借金の減額を裁判所を通して行う債務整理です。
住宅ローン以外にもかなりの借金があり、返済が厳しい人向け。
個人民事再生は裁判所が相手ということもあり、法律の知識が必要になってくるため、弁護士(司法書士も可)に依頼する必要があります。
裁判所に『再生計画』を提出し、認められると住宅ローン以外の債務が圧縮されます。
債務総額 | 最低返済額 |
100万円未満 | 全額 |
100万円~500万円未満 | 100万円 |
500万円~1500万円未満 | 総額の1/5 |
1500万円~3000万円未満 | 300万円 |
3000万円~5000万円以下 | 総額の1/10 |
個人民事再生も任意整理と同じく、住宅ローンはそのまま払い続けなければならないのが特徴です。
なので個人民事再生を行ってその他の債務の圧縮しても、住宅ローンの返済ができない場合は任意売却に進みます。
自己破産
自己破産とは…
国の救済措置であり、返済が不可能な借金に苦しむ人を助けるためのものです。
借金のほとんどが住宅ローンで、他に圧縮できる債務がない人向け。
自己破産も法的な知識が必要になってくるため、弁護士や司法書士に依頼します。
自己破産するためには財産を持っていてはいけません。
当然家や車、貴金属、株券などの資産は手放さなければいけません。
自己破産を認められると借金がなくなるというメリットがありますが、連帯保証人がいる場合は連帯保証人に債務返済義務が残るので、一緒に弁護士などに相談すると良いでしょう。
弁護士への始めの相談窓口は・・・
- 各都道府県弁護士会の法律相談→30分5000円程度
- 日本司法書士会連合会→無料
などがおすすめです。(クリックでホームページが表示されます。)
- 借入先一覧
- 借入金額
- 給与明細
- 家計の収入状況がわかるもの
これらを用意しておくと、話しやすいかと思います。
任意売却を弁護士などに相談した場合の費用相場
次に、任意売却について弁護士に相談した場合の費用相場を見ていきましょう。
弁護士費用には、着手する時の『着手金』、成功したときの『成功報酬』という種類があります。
債務整理の種類別にわかりやすく表にしてみましょう
任意整理
着手金 | 成功報酬 | |
弁護士 | 一債権者につき3万円~5万円が必要。 | 減額された額の10%の場合が多い。
過払い金がある場合は訴訟なしで回収金額の20%程。 訴訟ありの場合は25%程。 |
司法書士 | 一債権者につき2万円~3万円が必要。 | 弁護士と同じ。
ただし、上限が上記で定められている。 |
個人民事再生
着手金 | 成功報酬 | |
弁護士 | 20万円~30万円程 | 個人民事再生が認められれば10万円~20万円 |
司法書士 |
ー |
【書類作成】 住宅ローンの特則の適用※を受けない場合で20万円~30万円程度。 |
※住宅ローンの特則
民事再生法10章で定められた住宅資金貸付債権に関する特則。
住宅ローンを残したまま、その他のローンだけを減額できるというもの
自己破産
着手金 | 成功報酬 | |
弁護士 | 20万円~30万円程 | 自己破産が認められれば10万円~20万円程。
成功報酬不要のこともある。 |
司法書士 | ー | 【書類作成】
12万円~20万円程度。 |
まとめ
いかがでしたか?
この記事では、
任意売却には弁護士が必ず必要なのか?必要になるケースのご紹介と気になる弁護士費用の相場を書きました。
まとめてみると…
弁護士などに相談すべき人
- 借金が住宅ローンのみだけど返済が厳しいという人
- 住宅ローン以外にも借金がたくさんある人
弁護士は不要な人
- 現在返済が厳しいだけであって近い将来収入が持ち直す予定の人(独立したばかりなど)
- 持ち家の売却金額が残債よりも高い人
- 任意売却後の残債くらいは返していけそうな人
弁護士などへの費用相場
- 着手金に3万円~30万円必要
- 成功報酬で減額額10%~回収額25%程
住宅ローンを払っていくのが厳しい、任意売却しないといけないかもしれない…と感じたら、まずは自分が弁護士などに相談したほうが良いケースなのか、しっかりと判断することが必要です。
借金が多くて、もう首が回らない!!という人は、迷わず弁護士・任意売却の専門業者にあわせて相談してみることをおすすめします。
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