2017/11/01
任意売却の恐るべき6つのメリット!競売と徹底比較!
住宅ローンの支払いが難しくなったら『任意売却』の手続きをした方がいい!とよく言われますが・・・
同じ『売却』でも、競売と比べてどうメリットがあるのでしょうか?
この記事では
任意売却は競売よりどこが有利なのか?ということを確認していきましょう。
任意売却のメリット
任意売却は、競売と比較するとメリットが多いと言えます。
では、どのようなメリットがあるのでしょうか?
任意売却のメリット
- 市場の相場に近い価格で売れる
- 近所の住民に事情を知られることなく売れる
- 持ち出金がゼロになる場合もある
- 残ってしまったローンは分割返済ができる
- マイホームに住み続けられる可能性がある
- 自分の意志で売却すると決めることができる
任意売却のメリットを、競売と比較しながら具体的に見ていきましょう!
市場の相場に近い価格で売れる
任意売却の場合
任意売却の場合は普通の不動産物件と同じように仲介業者が間に入り仲介してくれます。
内覧も可能なので、競売のように安く売りさばく必要がないのです。
時価相場そのまま!というわけにはいきませんが、競売での売却価格より1~2割高い価格になることが多いです。
競売の場合
一般的に、競売だと時価相場の6~7割になってしまうことが多いです。競売が割安になってしまう原因は以下にあります。
- 内覧ができない
- 銀行のローン融資が受けられないことが多い
- 立退きに際してのトラブルが起こり得る
つまり購入する側からしたらデメリットの大きい物件になってしまう為、高い値が付けられなくなるんですね。
近所の住民に事情を知られることなく売れる
任意売却の場合
任意売却では、秘密とされた情報が公になることはまずありません。
任意売却は、通常、不動産会社や任意売却専門業者が行います。
また、破産などの手続きは弁護士、登記手続きでは司法書士が関わることになります。
任意売却を業務として関わる会社は、顧客の守秘義務を尊守する義務が定められているのです。
競売の場合
競売の場合、住宅ローン滞納で売却になってしまう事実が知られてしまう場合があります。
理由は以下の通りです。
- インターネットや新聞などのメディアに情報が掲載される
- 競売札参加者が近隣をヒアリング
- 競売代行業者が競売の事実を宣伝
- 落札後の強制執行で競売の事実が判明
ローンを滞納して売却した事実なんて、周りの人に知られたくないですよね。
持ち出金がゼロになる可能性がある
任意売却の場合
任意売却の場合、持ち出金がゼロになるという場合があります。
しかし、持ち出金がゼロになるとはいっても、『支払わなくていい』というわけではありません。
不動産の売却諸費用を売却代金から捻出できる仕組みがある、ということです。
もちろん売却代金から捻出できない項目もあります。
売却にかかる費用には具体的に何があるか、見ていきましょう。
項目 | 金額(めやす) | 売却代金から捻出できるか |
仲介手数料 | 売却代金の3% | 〇 |
抵当権抹消費 | 約3万円~5万円 | 〇 |
本人確認情報資料 | 約10万円 | 〇 |
弁護士費用(弁護士に依頼の場合) | 約20万円~60万円 | × |
書類準備費用 | 0~数千円 | × |
交通費 | 0~数万円 | × |
また、交渉によって引っ越し費用を売却代金から融通してもらえる可能性もあります。
競売の場合
競売の場合も任意売却と同様に、売却にかかる費用は売却代金の中から捻出することができますが、引っ越し費用は自己負担する必要があります。
残ってしまったローンは分割返済ができる
任意売却の場合
残ったローンは速やかに支払わなければいけないものですが、任意売却の場合は、残ったローンの分割返済が期待できます。
例えばローンが500万円残った、という場合。
住宅ローンを滞納して任意売却することになった人には、こんな大金を支払える能力がないことは債権者もわかっていますよね。
その為、『返してもらえる範囲で返してもらおう』という回収の方針になるわけです。
話し合いをして、月に5000円ずつ、1万円ずつ・・・というように、無理のない範囲での分割返済になります。
残債の支払額は減額もあり得ます。
競売の場合
競売後に住宅ローンが残った!という場合には、債権者からは一括での返済を迫られます。
競売後に自己破産する人が多いのはこのためです。
マイホームに住み続けられる可能性がある
任意売却の場合
任意売却であっても『売却』なわけですから、マイホームは他の人のものになってしまうことになります。
しかし、一定の条件を満たせば以下の方法で住み続けられる場合もあります。
- リースバック
- 買い戻し
リースバック
リースバック業者に買ってもらい、買い戻す契約をしておき、収入が回復したら買い戻す、という方法です。
リースバックはこちらで詳しく解説しています。
買い戻し
買い戻すまでの間は相場程度の家賃を支払っていき、収入が回復してきたら買い戻すというのが通常です。
ただし、トラブルの無いよう当事者間でよく話し合いをし、調整することが重要になります。
競売の場合
マイホームが落札されると、所有権の移転後に住み続けると不法占拠になります。
競売の落札者には『引渡命令』という権限があり、競売で落札した物件に不法占拠者がいる場合に裁判所から簡単に強制執行の命令がもらえます。
あなたの引っ越し先が決まっていようが決まってなかろうが関係なく追い出されてしまいます。
自分の意志で売却すると決めることができる
任意売却の場合
任意売却の最大のメリットは、いつ・誰に・いくらで売却するのか、あなたの意志で決めることが可能だということです。
引き渡しの時期も購入者と話し合い決めることができるので、引っ越し先の確保も余裕をもって進めることができます。
競売の場合
裁判所により強制的に執行される競売は、あなたの意志も関係ありません。
売却する価格・時期・売却相手も裁判所がすべて決めてしまいます。
物件の落札者が入金した段階でマイホームの所有権は異動してしまうのです。
まとめ
いかがでしたか?
この記事では、任意売却のメリットを競売と比べながら詳しく解説しました。
まとめましょう!
任意売却のメリット
- 市場の相場に近い価格で売れる
- 近所の住民に事情を知られることなく売れる
- 持ち出金がゼロになる場合もある
- 残ってしまったローンは分割返済ができる
- マイホームに住み続けられる可能性がある
- 自分の意志で売却すると決めることができる
任意売却 | 競売 | |
売却価格 | 高い | 安い |
うわさにならない | なりにくい | なりやすい |
持ち出し金 | 可能性あり | 引っ越し費用は自費 |
残ったローンの返済 | 無理なく分割返済 | 一括返済 |
住み続けられるか | 方法あり | × |
あなたの意志 | 尊重される | 関係なし |
競売と比べると、任意売却はかなりのメリットがあることがわかりますね。
任意売却は、対処のスピードが命です。
住宅ローンを支払っていくのが無理だ!と気づいた段階で、早めに任意売却の専門業者に相談を検討することをおすすめします。
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